近年、生成AIの普及により、膨大なデータを高速処理できるハイパースケールデータセンターが注目を集めています。
今回は、当社のコネクタがハイパースケールデータセンターで果たす役割についてご紹介します。

ハイパースケールデータセンターとは?
ハイパースケールデータセンターは、数万台〜数十万台のサーバを備え、大規模なデータ処理を可能にするデータセンターです。膨大なデータ処理やストレージを必要とする企業が運営しており、AI・機械学習のデータ処理などにも使われています。
企業のITインフラを支える一般的なデータセンターと比べ、ハイパースケールデータセンターは規模・処理能力ともに桁違いです。データの増加に伴い、より高速かつ大容量の通信インフラが求められており、コネクタの性能も重要性を増しています。
近年、データセンター内部でのトラフィック増加に伴い、大容量データを高速に伝送する技術の重要性が高まっています。特に大規模計算処理を必要とする生成AIの普及によってハイパースケールデータセンター内部のAI向け高速ネットワーク等ではより広帯域・低遅延の高速通信への要求が高まり続けており、これに伴い高速通信コネクタにおいても大容量かつ安定した伝送性能がより一層求められています。
高速通信の発展に貢献する当社のコネクタ
当社は、データセンター市場における伝送データ容量増加に対応するため、2024年12月、1.6Tbps Ethernetにも対応する光通信モジュール用インターフェースコネクタ「CN176シリーズ」「CN214シリーズ」の販売を開始しました。
「CN176シリーズ」はOSFP※1規格、「CN214シリーズ」はOSFP-XD※2規格に対応した1.6Tbpsイーサネット対応の光通信モジュール用インターフェースコネクタです。いずれも、従来のデータセンター内での使用に加え、AI/MLクラスター※3を構成するシステム等にも対応しており、広帯域や低遅延性能が求められるハイパースケールデータセンター等での接続用途に使用されます。
ハイパースケールデータセンター内のシステムに当社のコネクタを活用することで、安定した高速処理が可能になります。これによりAIの精度や予測能力の向上に必要となるビッグデータ解析に最適な高速通信環境の構築に貢献します。
さらに、自動運転をはじめ、リアルタイムでの応答が必要なAIアプリケーション分野での安定した高速通信環境の構築にも貢献できると考えています。
当社は、社会の多様なニーズに応えるコネクタ開発を通じて、より高速で安定した通信環境の実現に貢献してまいります。
※1 OSFP:OCTAL SMALL FORM FACTOR PLUGGABLE MODULE
※2 OSFP-XD:OCTAL SMALL FORM FACTOR PLUGGABLE eXtra-Dense MODULE
※3 AI/MLクラスターとは、人工知能(AI)や機械学習(ML)に関する研究・開発、またはデータ処理を効率的に行うためのハードウェアやソフトウェアの集合体を指します。

1.6Tbpsイーサネット対応 光通信モジュール用インターフェースコネクタ
「CN176シリーズ」(左)、「CN214シリーズ」(右)