近年、山間部や海上などの通信の空白地帯を解消する取り組みが急速に進んでいます。その中で「高速衛星インターネット」は、スマートフォンと衛星を直接つなぐ通信技術として注目を集めています。
今回は、高速衛星インターネットで活躍する当社のコネクタについてご紹介します。
高速衛星インターネットとは
従来のインターネット通信は地上のケーブルやアンテナ基地局を介しています。そのため、インフラの整った都市部では高速かつ安定した通信が可能ですが、基地局の設置が難しい山間部、農村地域、海上などでは通信が届かず「圏外」となることがあります。
一方で高速衛星インターネットは、地球上の衛星をアンテナ基地局として利用するため、地上インフラが整備されていない地域でも、宇宙から広範囲をカバーできることが大きな利点です。この仕組みにより、山間部や農村地域、海上までを含めたほぼ全域でインターネット接続が可能になります。また、災害時に地上の基地局が被害を受けた場合の活用も期待されています。
高速衛星インターネットのデータ送信は、ユーザーのデバイスから直接衛星に送られ、そこから地上のインターネットネットワークへと接続されます。データ受信も同様に衛星を経由して行われ、地球上のインターネットとユーザーをつなぎます。
高速衛星インターネットにおけるコネクタの役割
光トランシーバ用コネクタは、光ファイバーや通信機器と光トランシーバを接続し、光信号が流れる通路を提供します。これにより、光信号の損失を最小限に抑え、データがスムーズに伝達されます。高速で安定した通信環境を確保する上で、光トランシーバ用コネクタは欠かせない存在です。
当社のコネクタが果たす役割
高速衛星インターネットの中継局となる衛星は、地球を周回しながら通信エリアをカバーしています。これらの高速衛星インターネットシステムには、当社の光トランシーバ用コネクタ(CFP2)が採用されています。
CN121シリーズ
CFP(Centum Form-factor Pluggable)は、大容量かつ高速の通信を実現するためのモジュールです。当社のCFP2コネクタは、今後の衛星インターネットの発展において、さらなる安定性とスピードの向上に寄与します。
当社は、社会の多様なニーズに応えるコネクタ開発を通じて、より高速で安定した通信環境の実現に貢献してまいります。